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2008年11月12日

宮脇檀の一文

宮脇檀の一文
「宮脇檀の住宅設計」という本を読んでいた。

宮脇檀は、有名な建築家であり、特に住宅設計の第一人者として捉えられている。
この本は、全体計画から詳細に至る宮脇流住宅設計スタイルを解説したものである。

“全体計画”の冒頭に、宮脇檀建築研究室の進め方 というものがあった。宮脇研究室に初めて設計を依頼する方に、まず読んでもらう一文があるという。
内容は、こんな感じである。

設計という作業は結局のところ個人の仕事であり、ことに個人組織では個人の臭いが圧倒的です。どんな建物が出来るのかと問われる時、私のような建物が出来ますとお答えするのが一番正確だという気がしています。
建築の設計を依頼するという行為は世間一般の買い物とは少し違い、姿の見えないものに相当思い切った投資をします。いったい何を手がかりにすれば良いのか?一生一度の機会かもしれない、ミスはしたくないはずです。
その唯一の価値の基準が設計者当人なのです。彼が良くやる人か、たよりになるか、やる気を持ってくれるか、信頼出来るか、それだけしか頼りになるものはないのです。
そしてずっと先に出来上がる見えないもの-建物-を保証してくれるものも、その人を信頼出来るか出来ないかが重要なポイントになります。設計者と依頼者は、ただこの信頼感だけで繋がっているのです。
「この男なら信頼できる、やらせよう」という依頼者と、「その依頼に応えよう」という設計者のコンビがあって初めて良い建物が出来ます。正直言って信頼されなければ私の方からサッサと降りてしまいます。両者の信頼関係が成立しない限り良い建物は絶対出来ないのですから。そして良い建物を建てる以外に私たちの目的は無いからです。(後略)

かなりざっくり略してしまいましたが、
まさに、ここ最近わたしが感じていたことだったので、長々と載せてしまいました。

家を建てることは、一生を左右します。たぶん一番大きな買い物でしょう。
(某セミナーでは「家ではなく、住宅ローンこそが一番高い買い物です。あなたに良い住宅ローンをお教えしましょう。それこそが幸せへの近道です」という売り込みをします。気をつけてネ ) あ、脱線した・・・
その一生に付き合える相手を選んでほしいのです。
そして「あなたが言うのなら」と、信頼してもらえるような設計者になりたいと思います。

宮脇檀は、あれだけの名高い建築家として数々の仕事を手がけながら、娘とふたりの生活をし家事と育児をも、こなしていたと言います。
実は今まで宮脇檀は さほど気にとめた建築家ではなかったのですが、建築家ということではなく、宮脇檀そのものにも興味が沸いています。エッセイもいくつか執筆しているので、少しずつ読んでみたいと思っています。


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この記事へのコメント
なんか心うたれたよー
Posted by DCX at 2008年11月12日 11:43
信頼関係を気付くことこそホント難しい……
ほとんどの場合、お施主さまは初めての相手で
そこへもって自分を伝え相手を理解するって……
人が好きでないと家は造れないかも……デス

そう思うとブログって、なかなか良いツールと思います。
何気ない話のひとつひとつに、その人のことが少し
垣間見えたりしますからね。

アタシは最近アルバ・アアルト読んでみました。
初心に返るわ。
Posted by accom at 2008年11月12日 19:44
ダンディーな檀さんが、私も好きです。彼の設計した住宅が我が家の近くにあります。アレに住みたいと虎視眈々と狙っています。願いはかなう。料理に関するエッセイ集をダーリンからプレゼントされて、かなり読みました。人生を幸せに過ごした人だと思いました。
Posted by CM at 2008年11月13日 00:52
DCXちゃん
ズギュン。あ、撃たれちゃった?悪い悪い・・・(´∀`)テヘ。

accomさま
そだねー人が好きでないと、てゆーのはあるかもね。どだろ。
信頼関係の大切さは某事務所Sにいたときに痛感しました。
S社のコンサルをしてた時はお客さんとつきあう期間が超長期だったからねー。
でもやっぱ、誠意と引き出し(知識とか着想の)。ですかね。。。

CMさま
前に宮脇檀住宅でくつろぐ写真を送ってくれましたね。
ぜひぜひ住んで!遊びに行くから!
娘さんが父親を書いたエッセイ?が本になっているらしく、それがまた良いらしい。
読んでみよう・・・ 読みたいものがたくさんあるな・・・
Posted by 雅山建築社長 at 2008年11月13日 13:51
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